ミラーリング・バックアップとは、コピー元とコピー先のデータが鏡に写したように全く同じになるようバックアップすることです。
■通常バックアップの問題点 例えば、バックアップ先にA・B・Cというファイルがあり、バックアップ元にはB・C・Dというファイルがあるとします。
前回バックアップしたときにはバックアップ元にA・B・Cというファイルがあったのですが、その後Aファイルを削除し、Dファイルを作成した、という状態です。
この状態で普通にバックアップをすると、バックアップ先は元々の3ファイル(A・B・C)に新たなDファイルが加わり、その結果A・B・C・Dの4ファイルとなります。
この方法でバックアップを取り続けると、要らなくなった削除ファイルがバックアップ先に残っていくため、ファイルの数はどんどん増え続けることになります。
■こんな問題も... バックアップ先の容量が大きくデータ使用量が少ないからといって安心していられません。
もっとも気を付けないといけないのがフォルダの名前を変更したときです。
バックアップするFフォルダの中にGフォルダがあり、そのGフォルダの中に1000個のファイルがある場合を考えます。
このGフォルダの名前を何らかの理由でHフォルダに変更したとします。
この状態をバックアップソフトは、Gフォルダが削除され、Hフォルダが作成されたと認識します。
すると、この状態でバックアップした結果、バックアップ先には、GとHの2つのフォルダ、さらにその中には1000+1000=2000のファイルが保存されます。
このバックアップ先のGフォルダとHフォルダの中身は全く同じ1000個のファイルなので、非常に無駄な領域を使っていることになります。
これを何度か繰り返すと、バックアップ先の空き容量はどんどん減っていってしまいます。
このような無駄な状態にならないようにミラーリング機能を使用するわけです。
■ミラーリング・バックアップの利点 ミラーリング機能を使うと、ファイルやフォルダを削除したり名前を変更したりしてもバックアップ先の容量を無駄に浪費することがありません。
もちろん、削除したファイルやフォルダも後々必要になることがあるかも知れないので、通常のバックアップもとっておいた方が良いでしょう。
ミラーリング・バックアップは、通常のバックアップとは別にとっておいた方が良いということです。
そうすれば、ハードディスク全体が壊れるなどして全てのデータを復元する必要があるときに、ミラーリング・バックアップデータを使って直前の状態に簡単に戻すことができるのです。
これが通常のバックアップだけだと、バックアップデータの中に必要なファイルと不要な削除ファイルがごちゃ混ぜになってしまっているため、復元が非常に困難になります。
なお、世代管理という方法を使えば、削除ファイルを残しながらも、現在の状態(削除ファイルがない状態)も保存することもできるのですが、その説明は次回以降にしましょう。
■ミラーリング・バックアップの設定方法 BunBackup でのミラーリング設定方法は以下のとおりです。
あらかじめ「機能表示設定」でミラーリング機能を表示する設定にしておくこと。
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機能表示設定 ①バックアップ設定画面で[詳細]ボタンをクリックします。
②「バックアップ方法」の中の「ミラーリングする」にチェックを入れます。

(クリックすると拡大します)
後は[OK]ボタンで閉じて設定を保存するだけです。